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中世の人も勉強熱心! 江戸時代以前でも識字率は高かった?

ニャンと室町時代に行ってみた 第6回

中世から続く日本人の勤勉さや好奇心

『平家物語』など琵琶法師による語りも、仏教・儒教に関する知識や道徳観を養うのに重要な役割を果たしたと考えられます。室町時代は平家語りの最盛期といわれ、貴族や武士の邸宅だけでなく、寺院や御堂など庶民の集う場所で盛んに演じられました。特に寺院で行われる場合は、約1か月にわたって『平家物語』全巻を語る「勧進平家」という興行形態が多く、その気になれば全ストーリーを耳にすることができました。

 以上、中世における学びの機会を紹介しましたが、制度や設備面では必ずしも十分な教育環境が整っていたとはいえません。その中で、外国人宣教師を驚かせるほどの教養を備えるに至ったのは、何よりも日本人の勤勉さや好奇心の高さによるところが大きいでしょう。勉強といえば受験の道具と捉えがちな現代人も、学ぶところが多々あるのではないでしょうか。

 

<『おかしな猫がご案内 ニャンと室町時代に行ってみた』コラムより>

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かみゆ歴史編集部

ポップな媒体から専門書まで、歴史関連の書籍や雑誌、デジタル媒体やサイトを一生懸命つくっている編集部。ジャンルは戦国、幕末を中心に古今東西を問わず、アート、カルチャー、宗教・神話、観光ガイドなどを幅広く手掛ける。おもな編集制作物に『戦国武将パノラマ大図鑑』(ポプラ社)、『戦国武将イラスト名鑑』、『幕末志士イラスト名鑑』(ともに学研パブリッシング)、『つぶやき戦国武将 天下統一なう』、『新選組巡礼の旅』(どちらもアスキー・メディアワークス)、『日本の山城100名城』、『春秋戦国500年の興亡』(どちらも洋泉社)、『廃城をゆく』シリーズ(イカロス出版)など。

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